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「オレの中にアンタがいる」 エドワードはそう言うと、足を腰に絡め力をこめホーエンハイムを引き寄せた。 「そうだよ」 ホーエンハイムが耳元で囁く。 エドワードは声だけでも感じるのか、背中が振るわせた。 「……ぁ……んっ…」 息を詰まらせて吐息を吐き出す。 ホーエンハイムがエドワードの顔を確認すると、瞳の中にまた水滴がじわりと溜まっていた。 とろけそうな甘い色をしたエドワードの瞳。 その潤んだ瞳でホーエンハイムを見つめる。 「もう我慢する事はない。どこをどうして欲しい?」 ホーエンハイムが優しく問う。エドワードは真っ直ぐ見ている筈なのに、焦点が定まらない遠く夢見るような瞳をしながら、その声を聞いていた。声が届いたのか、その瞳を綻ばせる。 「アンタので、イジめて」 歌うように甘えた声でエドワードは答える。 官能の波にさらわれて自制心も何もなくなってしまっている。 エドワードの言葉を聞いて、ホーエンハイムはハッとした顔をすると、表情を変え少し意地悪い顔になる。 「そんな事をして欲しいのか?いやらしい子だ」 今までの優しい声とは打って変わって、突き放すような冷たい声でホーエンハイムは言い放った。 言葉を聞いて、エドワードはビクッと体を強張らせた。 そのため無意識のうちに全身に違った緊張が走り、自分の中にいるホーエンハイムを締め付けてしまう。 改めてその大きさと硬さを味わう。 全身に痺れるような官能が駆け巡る。 指で押さえているから頂点には達する事はできないが、凄まじい快感に身を焦がすことになった。 快楽の限界が上がる。 もうダメだと思うのに、その上へと押し上げられていく。 ホーエンハイム自身は静止して僅かにも動いていない。 どうせなら彼に滅茶苦茶にして欲しいのに。 そう思う気持ちも、エドワードは止められなかった。 物欲しげな自分自身の行動が恥ずかしく、そんな淫らな自分自身にも興奮する。 たった一言。 だがその一言がエドワードの体を燃え上がらせる事をホーエンハイムは良く判っていた。 だからそう言った。 確信犯だ。 揶揄された言葉に燃え上がるが、刺激され、眠っていたプライドが起き、揺れ動いた。 何か言い返さなければ、気持ちが治まらない。 エドワードは荒い息を整えながら口を開いた。 「……っ……アンタがこんな風にしたんだろう」 快感で目の前が霞み焦点は合わないが、さらわれそうな意識を引きとめ、目の前の愛しくて憎らしい男の顔を睨み付ける。 眼光は弱くいつものエドワードの目の強さは無い。 官能にさらわれたまま何も判らなくなっているのではなく、現実の感覚をエドワードが引き戻した彼を確認して、ホーエンハイムは破顔した。 「そうだな。確かに」 苛めて欲しいと言った、エドワードのその言葉を叶えてあげるために。 発した言葉。 朦朧とした意識の中ではどんな刺激を受けても曖昧で夢の中のようなものになってしまう。 欲しい刺激は素通りしてしまう。ホーエンハイムは、そう考えたのだった。 「望み通りイジメテあげよう」 「ぁ…でも…アンタは?」 制止するエドワードの声を無視してホーエンハイムは動き始めた。 容赦なく突き上げる。 エドワードの口から抑え切れず感極まった声が漏れ始める。 腰が揺れ、ホーエンハイムの動きに合わせて蠢きはじめる。 何よりも待ち望んでいた事。 自分の体であっても、貪欲に求める事を止める事は出来ない。 だが、エドワードの指は咄嗟に張り詰めた根元をしっかりと握り締め、再び放ってしまわないようにした。 急な事で加減が出来ず、義手の機械の指が肌に食い込む。 痛みで目の前が真っ白になった。 立ち上がり震えていた、エドワードの中心も僅かに力を失う。 そんなエドワードの様子を確認して、ホーエンハイムは更に動きを激しくする。 一瞬の痛みは激しい快感に取って変わられる。 強い力で制止しても、エドワードの中心は立ち上がり先端から蜜を滴らせ始める。 エドワードは必死で抑えようとした。 快楽を分かち合いたい。 独りで感じるのではなくて二人で交じり合い高めあいたいのだ。 その願いはホーエンハイムも判っている筈だった。 繋がり交わる情の行為は、そういうものだと教えたのは彼自身だからだ。 震えるエドワードの指にホーエンハイムは自分の指を重ねる。 「私の事はいいから」 「……でも」 「まだ出来るだろう?」 からかうような声。 でもとびきり優しい声で、甘えるようにホーエンハイムは囁く。 エドワードしか知らない声。 瞬間、ホーエンハイムが何を言ったのか理解出来なかった。 「このままでは充分に楽しめない。次は私も気持ち良くしてもらうから…今はもうイキなさい」 エドワードはホーエンハイムの真意を悟った。 次は一緒に。 そう言っているのだ。 エドワードはやっと納得のいった表情をすると、指を緩めた。 腕を広げ、ホーエンハイムにしがみつく。 それが合図に、ホーエンハイムはエドワードを追い詰めはじめた。 「気持ち良さそうだな」 ホーエンハイムのからかう声がエドワードを内側からも刺激していく。 もう我慢する事は出来なかった。 胸の奥から溢れる望みを、ためらいなく口にする。 「…ぁ…イッ…良い……オレの事。もっとイジめて…く…れ…」 口にした望みは直ぐに叶えられる。 的確なポイントを突かれ、激しく揺さぶられた。 エドワードの口からは荒い呼吸と喘ぎしか紡がれなくなっていった。 まもなく快感に押し流されるようにエドワードは頂点を極め、意識を失った。
つづく
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